袋を裏返すと、小さな字で「緑茶(国産)」と、重さの数字が並んでいます。同じお茶のことでも、答えている問いはちがうのです。前は材料のこと、あとは袋全体に入っている量のことです。淹れ方まで読み進めると、一回に使う量も出てきます。

この文章では、原料の産地、袋全体の量、一回に使う量を、実際の商品の表示を例に分けて見ていきます。

「国産」が教えてくれること

原材料の欄には、「緑茶(国産)」とだけあります。分かるのは国産の緑茶だということで、どこの土地で育ったかまでは分からないのです。

古くからの茶舗のほうじ茶でも、表示はこの形です。この書き方だけでは、葉と茎の割合も読みとれません。店の名前や所在地を知っていても、それをお茶の産地に置きかえることはできないのです。

資料で言えるのは、表示の文字が示すところまでです。店のある場所と材料が育った場所を分けると、産地を知りたいときの調べ先が見えてきます。つぎは、重さの数字でしょう。

袋の重さと、小分けの重さ

同じ棒茶でも、茶葉の袋と、小分けのティーバッグの袋があります。重さの書き方は、袋入りと小分けでちがうのです。

茶葉の袋の数字は、一袋に入るお茶の量です。小分けの表示は、一つあたりの量と、その個数の両方を伝えています。小分けのほうは、かけ合わせると袋全体のお茶の量になるのです。

外の袋の見た目や個数よりも、何グラムのお茶がどんな単位で入っているかに直すと、ちがいが見えます。ただ、合わせた量だけで、使いやすさや味の好みまで決まるわけではありません。量のつぎは、淹れ方の欄でしょう。

淹れ方の欄で、使い方が見える

淹れ方の欄に目を移すと、一回に使う量が書かれています。そこまで読むと、一袋の使い方が見えてくるのです。

店の温かい淹れ方では、茶葉は決まった重さを、ティーバッグは二個を使います。それで割ると、茶葉の袋はティーバッグの袋より多く作れる計算です。これは、それぞれの手順で作る回数なのです。

回数を、そのまま杯数と言いかえると、別の意味になってしまいます。一回にできる量を確かめるまでは、資料で言えるのは作れる回数までです。カップの大きさや分ける人数を考えるときも、袋全体の量、一回に使う量、一回にできるお茶を分けておくと迷わないでしょう。数字と出どころは、このあとにまとめて置いておきます。

数字でくわしく

産地の表示
「緑茶(国産)」は、一保堂茶舗の極上ほうじ茶の原材料表示です。
重さの例
例にしたのは、丸八製茶場の献上加賀棒茶です。
茶葉の袋
茶葉タイプの表示は「60g 袋入」です。
小分けの袋
ティーバッグの表示は「3g×12ヶ」で、茶の合計は36gです。
一回の量
温かく淹れる公式の手順では、茶葉タイプは一回6g、ティーバッグは一回2個を使います。
作れる回数
60gを6gずつなら10回、12個を2個ずつなら6回の計算です。