ほうじ茶にカフェインはあるのか。気になるところですが、ここでは公的機関の資料に書かれた記述だけを扱います。体質や体調に関わる判断は、この記事ではしません。数値と、その数値がどんな条件で測られたのかを、そのまま置きます。判断の手前で止める、という書き方をします。
掲載値は、浸出条件と一緒に読む
農林水産省のカフェインに関するページには、ほうじ茶(浸出液)の値として0.02 g/100 mL、つまり20 mg/100 mLが載っています。あわせて浸出法も示されていて、茶葉15 g、90℃の湯650 mL、0.5分という条件です。数値と条件は、いつも組で書かれています。
数値だけを覚えると、条件が抜け落ちます。茶葉の量、湯の量、温度、時間のどれかが変われば、同じ値として扱うことはできません。この表の茶類の成分値は「日本食品標準成分表2020(八訂)」を原典としています。ページが作られた年と、成分値の版の年は別のものです。
「一概には言えない」と書かれている
内閣府食品安全委員会は、カフェインの量について、使用する原材料の種類や量、抽出方法等によって違ってくるので一概には言えないと説明しています。市販の商品も、家で淹れる一杯も、成分表の値とそのまま同じになるとは限りません。条件が違えば値も違う、という説明です。
同委員会は別の号で、カフェインは感受性の個人差が大きく、健康に及ぼす影響を正確に評価することが困難なため、国際的にも一日摂取許容量(ADI)は設定されていないとしています。人によって違う、という前提が先に置かれた説明です。ADIという上限の数字は設定されていない一方で、同じ記述の中では海外の機関が示す摂取量の目安も紹介されています。ADIと、目安として紹介されている数字は別のものです。
この記事が書かないこと
以上が、公的機関の資料から読み取れる範囲です。ほうじ茶はノンカフェインである、どの商品も同じ量である、何杯までなら大丈夫といったことは、ここで挙げた資料には書かれていません。書かれていないことは、この記事にも書きません。足りないところは、足さずに残しておきます。
妊娠中の方、お子さん、体質に不安のある方は、食品安全委員会など公的機関の案内をご確認ください。協会としては、数値と、その数値が測られた条件をそのまま伝えるところまでにとどめます。判断の材料を、正確な形で渡したいと考えています。そこから先は、専門家の領分です。
